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ロビンエンジン(小型エンジン)生産終了、その後は?

建機レンタル | 2018年4月24日

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SUBARU(スバル、旧・富士重工業)は、2016年に汎用エンジン・発電機等の製造事業から撤退すると発表し、2017年の9月末で実際に終了となりました。

 

ロビンエンジン(小型エンジン)は、汎用エンジンのブランドでしたが、小型建機用として大きなシェアを誇っていました。

 

ここでは、ロビンエンジンの概要から、なぜ生産終了に至ったのか、そしてロビンエンジン後の展望について説明します。

 

 

■ロビンエンジンの歴史

 

SUBARUの前身・富士重工業は、航空機用エンジンなどを製造していた中島飛行機株式会社を中心に、飛行機系の企業の合併により生まれたもので、汎用エンジン「M6型」は、1951年には製造を開始していました。

 

そして、1956年には、ラビットというスクーターの空冷4サイクルエンジンを、汎用エンジンとして転用した「ロビン」が誕生しています。

 

ロビンは、手持ち工事機械ランマーを始めとする小型建築工事機械や、農業用耕耘機などの農業機械に搭載されます。

ほかにも、エンジンジェネレータ、エンジンポンプ、スノーモービルなどにも使われ、インフラ整備の機械や、自然の中で使われる機械に搭載されるエンジンとして、過酷な状況下でも安定して駆動するエンジンとして、活躍します。

 

技術的にも、エンジン回転数を一定に保つ回転調速機ガバナーに世界初のコンピューター制御方式を開発するなど、過酷で厳しい使用条件に適用する素晴らしいエンジンでした。

 

 

■会社の顔でもあったロビンエンジン製造終了の理由

 

上記で触れたように、高い技術力でSUBARU(旧・富士重工業)が信頼を得るために役立ったのがロビンエンジンです。

 

では、なぜそのような重要なブランドを生産終了するという結論にいたったのでしょうか。

 

同社の発表では、SUBARUブランドとして、事業の中核を担う自動車事業に経営資源を集中させるため、汎用エンジン・発電機等の産業機器事業からの撤退を決めたとしています。

 

自動車産業という競合他社との争いが厳しい業界では、自動車部門の開発リソースの増強に集中して、他社に打ち勝つ新技術やデザインを生み出す必要があった、ということになります。

 

また、現実的には、競争激化による収益性の低下も、撤退を決めた要因の一つでしょう。

 

 

■ロビンエンジン生産終了後のアフターサービス、そしてSUBARUの今後は

 

ロビンはブランドして終了になりますが、これまでに作られたロビンエンジンについて、全てを放り出してしまうわけではありません。

 

アフターサービスについては、SUBARUの関連会社・産業機器株式会社に業務が委託され、継続することが決定しています。

 

そして、ロビンエンジンを始めとする産業機器事業を終了するSUBARUの今後は、会社組織としては自動車部門と航空宇宙カンパニーの2事業体制に移行します。

 

なお、ロビンエンジン終了後の汎用エンジンの技術資産と米販売子会社については、ヤマハが金銭で取得することが発表されています。

 

ロビンエンジン亡き後の汎用エンジン業界は、ヤマハやホンダ、三菱重工などが牽引していくことになります。

 

 

SUBARUは売上の9割を占める車事業へ人や資金などのリソースをつぎ込み、スバルブランドをさらに高めるという方針をとりました。

日本の高度経済成長を支える一端だったロビンエンジンの終了は寂しいものがありますが、自動車メーカーとしてのSUBARUに今後も期待したいと思います。

 


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