建機レンタル | 2018年2月27日
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コンクリートに劣化が認められる時、原因としては中性化や塩害などが考えられます。
原因によっては対策方法も変わってくるので、ここでは中性化と塩害の違いについて紹介したいと思います。
中性化は、コンクリートを高いアルカリ性に保っていた水酸化カルシウムが、二酸化炭素と化学反応を起こして、中性の炭酸カルシウムに変化してしまうことを指します。
一方、塩害は、塩化物イオンによるコンクリートの劣化のことになります。
塩害は、セメントに海砂が混じっていたり、塩化ナトリウムが使われていることによる「初期塩分」と、潮風や海水などの自然界のものと塩化ナトリウムを含む凍結防止剤による「外来塩分」が影響する2パターンがあります。
中性化では、コンクリート内部の鉄筋を覆う、薄い酸化化合物の皮膜である不導体被膜が失われます。
それにより、鉄筋に錆が生じ、錆はひび割れや水漏れなどの問題を起こします。
塩害も、やはり塩化物イオンが不導体被膜を破壊し、鉄筋に錆をもたらし、やがて腐食させます。
つまり、コンクリートの性質変化という「中性化」でも、塩化物イオンが悪影響を及ぼす「塩害」でも、作用する科学的な要因の違いはあれど、コンクリート内部の鉄筋を錆びさせ、腐食させるという点では同じになるのです。
中性化と塩害の他に、化学的劣化を起こすのがアルカリ骨材反応です。
これは、コンクリートの骨材がオパール、クリストバライト、トリジマイトなどのアルカリ反応性鉱物を含む場合、セメント中のアルカリと反応するアルカリ骨材反応(アルカリシリカ反応・ASR)を起こし、アルカリシリカゲルを生成します。
そして、雨水などがコンクリート内に浸透することでアルカリシリカゲルは水を吸水して異常な膨張を起こし、それによってひび割れを発生させます。
コンクリートの中性化と塩害の違いについては以上です。
堅いコンクリートの中で、様々な化学反応が発生し、劣化の原因になっていることがお分かりいただけたでしょうか。
中性化・塩害では鉄筋の錆、アルカリ骨材反応ではひび割れが発生します。
そしてそれを放置するとさらなる被害がでます。
影響が大きくならない内に、原因を突き止めて対策することをおすすめします。
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