建機レンタル | 2018年1月31日
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アドブルー(AdBlue)と言えば、ディーゼルエンジンの車に搭載されている、窒素酸化物を低減するための尿素SCRシステムに必要不可欠なものです。
多くのバスやトラックに採用され、ガソリンスタンドでも簡単に補充できるので、ドライバーには馴染みのある液体だと思います。
ただ、アドブルーが尿素SCRシステムにとって、どのような液体なのか詳しく説明できる人は多くはないでしょう。
ここでは、アドブルーの用途・働きについて紹介します。
ディーゼルエンジンでは、超高圧燃料噴射システムにより排出ガスには窒素酸化物(NOx)が含まれてしまいます。
窒素酸化物は光化学スモッグや酸性雨の原因になり、自然や大気にとって悪影響を及ぼすものです。
その窒素酸化物を低減するのが尿素SCRシステムです。
尿素SCRシステムでは、排出ガスに尿素を含むアドブルーを噴霧することで、窒素酸化物と化学反応し、大気や自然にとって害のない窒素(N2)と水(H2O)に分解するのです。
日本では1880~1890年代に大気汚染問題がクローズアップされるようになりました。
その後、工業化で公害問題なども発生し、車の排出ガスの窒素酸化物も問題になります。
それに対し、排出ガス中の炭化水素 (HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)をプラチナ、パラジウム、ロジウムによる触媒装置で同時除去する三元触媒装置が開発されました。
ただ、ディーゼルエンジンでは排出ガス中の酸素濃度が高いため、別の技術が必要でした。
現在、ディーゼルエンジンの窒素酸化物を低減するためのシステムとしては、尿素SCRシステムとNOx吸蔵還元触媒が主に使われています。
参考資料:
https://www.env.go.jp/en/water/wq/ine/pdf/tool/1_guideline-fixed%20sources-jp.pdf
アドブルーを使った尿素SCRシステムのほかに窒素酸化物(NOx)を還元する方式として、NOx吸蔵還元触媒によるNOx分解が行われています。
NOx吸蔵還元触媒には、白金などの貴金属を使うためにコストが高く、燃費が悪くなる、エンジンオイルが希釈される、などのデメリットが有ります。
しかし、尿素SCRシステムはコスト面に優れ、燃費悪化はほぼなく、耐久性にも優れ、排気温度が低くても触媒として機能するというメリットがあります。
アドブルー(AdBlue)は、窒素酸化物と化学反応を起こして窒素と水に分解する用途として使われます。
ディーゼルエンジンの車では尿素SCRシステムを搭載する車も多くなり、運送業や運輸業では必須の知識となりつつあるので、用途やメリットについてしっかり憶えておいてください。
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