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ダムの主な施工方法と活躍する建機

建機レンタル | 2017年11月29日

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水力発電や治水などを目的として大きな壁で水をせき止め、巨大建造物としても人気の高い土木構造物がダムです。

 

一度でもその姿を見たことのある人なら、あのような大きなコンクリートの壁を、川が流れる場所にどうやって造ったのか不思議に思うことでしょう。

 

ここでは、その不思議の答えとなる、ダムの主な施工方法と活躍する建機についてご紹介します。

 

 

■ダムの作り方、その施工手順

 

ダムの施工方法を紹介する前に、基本的なダムの建設の手順を説明します。

 

ダムを建設する場所には川が流れていますが、この川の流れを、建設場所を迂回するように切り替えます。

上流をせき止めて建設場所の横を流れるように切り替えることがほとんどですが、山中にトンネルを掘って、そこに水を流すこともあります。

 

そうやって建設現場を確保したら、油圧ショベル(パワーショベル、バックホー)などで山や谷を掘削して土台となる硬い岩盤を露出させます。

この岩盤はダムを支える重要なものなので、事前の調査は精密さが求められます。

 

そして、岩盤の上に、現場やダムの形状にあった施工方法によってコンクリートを打設(打ち込みとも言います、流し込むことです)して、巨大な壁のようなダムを造り上げるのです。

 

なお、このコンクリートの材料は、ダム建設現場近くの岩石を砕いてコンクリートにすることが多くなります。

 

 

■ダム建設の合理化施工法として日本で生み出された「RCD工法」

 

現在、中~大規模コンクリートダムでは主流の施工法となっているのが「RCD(Roller Compacted Dam Concrete)工法」です。

 

これは、超硬練りのコンクリートをダンプトラック、インクライン、ケーブルクレーンなどでダムの壁となる作業現場へと運び、ブルドーザーで敷均してから、振動ローラを使って締め固める工法です。

 

この方法では、壁を作っていく工程で打設面に段差が生まれにくく、広い作業現場を確保できることからブルドーザーや振動ローラなどの多くの建機を導入でき、大量打設によって、工期の短縮と工費の低減が実現しました。

 

 

■コンクリートにひび割れを発生させない「柱状工法(ブロック工法)」

 

ダム建設のような現場で、コンクリートを一度に大量に打設すると、コンクリート内部では水和熱(すいわねつ)が発生し、温度応力などによりひび割れ(クラック)が発生してしまいます。

 

それを防ぐために、ダムを縦継目、横継目の複数ブロックに分け、ブロックごとにコンクリートを打設し、コンクリート締固め機械や棒状バイブレータで締固めをしていくのが「柱状工法(ブロック工法)」です。

施工途中には、各ブロックで段差ができ、柱のように見えることから柱状工法と呼ばれたり、柱状ブロック工法とする場合もあります。

 

 

■できるだけ大きなブロックで打設していく「拡張レヤ工法(ELCM工法)」

 

RCD工法と柱状ブロック工法の両方の特徴を併せ持つのが「拡張レヤ工法(ELCM工法)」です。

 

打設部分はできるだけ大きなブロックに分け、柔らかめのコンクリートをケーブルクレーンやダンプトラックを使って運搬します。

そして、バイバックなどのコンクリート締固め機械や棒状バイブレータで締固めして、ダムを造っていくのです。

 

 

いかがでしたか?ダムには色々な施工方法があり、そこでは様々な建機が活躍していることがお分かりいただけたと思います。

最近はダムカードが発行されるなど、ダムも密かな人気スポットになっています。

ダムに行った時に、作り方を知識として披露してみると、博識として感心してもらえるかもしれません。


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