建設機械レンタル - ワイデック - 株式会社ヨシカワ

建機レンタルについて

【情報化施工】GNSS・TS(トータルステーション)・VRSの違いについて

建機レンタル | 2017年2月27日

LINEで送る

このテーマへの質問・相談を受け付けております
お気軽にお問い合わせください


建機に様々な情報データを与えて、機械の自動制御などによる効率的で精度の高い作業を実現するのが「情報化施工」です。

 

データを提供するシステムにはGNSS・VRS・TS(トータルステーション)などがありますが、それぞれどのようなものか、その違いについて説明します。

 

 

■宇宙からのデータで測位するGNSS

 

衛星から送られるデータで測位するのが「汎地球航法衛星システム」(Global Navigation Satellite System=GNSS)です。

 

アメリカのGPS衛星やロシアのGLONASS衛星、EUのGALILEO衛星などの人工衛星を使った測位システムです。

 

建機の位置座標を特定することができ、現場の設計データなどと合わせることで、自動制御による作業を可能にします。

 

衛星からデータを複数機器に送信でき、現場でデータ共有が可能で、全天候対応、夜間計測可能、特殊技術不要などの利点もあります。

 

ただ、地表から100km以上の高度となる宇宙からのデータなので、地上に基地局(GNSS固定局)を設置しても、測量精度にはわずかなズレが生じることがあり、外国の衛星頼みなので状態によっては制限が発生することもあります。

 

 

■GNSS補正情報を利用するVRS方式

 

GNSSでの測位の一種として、国土地理院が全国約1300カ所に設置した電子基準点の測位情報から求めたGNSS補正データ(位相差)を利用して測位する、VRS(Virtual Reference Station)方式があります。

 

地上に簡易な基準局を設置するRTK-GNSS方式に対し、通信回線を使って観測することから、ネットワーク型RTK-GNSSとも呼ばれます。

 

こちらは、電子基準点を観測できるのがGPSのみ、情報提供会社との契約と通信回線が必要、RTK-GNSS方式より若干の精度落ち、というデメリットはありますが、基準局の設置が不要というメリットから、今後の活用が期待されています。

 

 

■地上で正確な測位を実現するトータルステーション(TS)

 

三脚などを使って地上に立たせて使うのがトータルステーション(TS)です。

 

機能的には光波測距儀とセオドライトを組み合わせたもので、距離と角度を同時に測って3次元空間座標を電子データとして取得し、面積算出や位置計測に優れます。

 

衛星からのデータを使うGNSSと比べ、高精度な機器になると誤差1cm以内という精度の高い測位が可能です。

 

GNSSよりも劣る点は、TS1台は建機を1台しか制御できない点や有効半径の制限、天候による使用制限、測量に計測技術が求められるなどがあります。

 

 

以上が情報化施工におけるGNSS・VRS・TS(トータルステーション)の違いです。

それぞれに長所・短所があるので、現場の環境に応じて使い分けるのがベストといえるでしょう。


このテーマへの質問・相談を受け付けております
お気軽にお問い合わせください

LINEで送る
トップへ戻る