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マングローブの植林の現状と植林費用はどれくらいかかる?

林業 | 2018年8月29日

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■マングローブとはどんな植物なのか

 

マングローブとは海水の干満の影響を受ける地帯に生育する樹木群の総称です。その語源はマンギ(潮間帯に生育する樹木)+グローブ(群落、小さな森)、ヒルギ科やクマツヅラ科、ハマザクロ科を主として100種ほどの樹種が確認されています。主にタイやフィリピン、インドネシアなどの熱帯から亜熱帯地方に生育し、日本でも沖縄や鹿児島に多く自然繁殖しています。熱帯特有の森林というイメージが強いのですが、鹿児島市喜入町のメヒルギ群落を始め、近年では本州太平洋岸各地にも移植が試みられています。

 

 

■マングローブの根はどうなっているのか

 

マングローブが潮間帯で生育できるのは、その特徴的な形状の根がさまざまな機能を持つためです。タコ足状の支柱根や板状の板根は不安定な潮間帯において樹木を支え、塩性土壌から水と養分を吸い上げます。また、空気に触れている部分では酸素を取りこみ、光合成をすることもあります。呼吸根と呼ばれ、膝を曲げた形のような膝根(しっこん)やタケノコのように垂直に立つ筍根(じゅんこん)など樹種によって形状もさまざまです。

 

 

■マングローブの役割

 

汽水域に群落を形成するマングローブは多様な生物を育み、海水を浄化します。また、防風、防潮堤としての役割を果たし、河口周辺域の土壌流出を防ぎます。材は船や家の建築に用いられ、薪炭燃料としても重宝されてきました。

 

中でも近年、もっとも注目されているのが他の樹種の追随を許さない大きなバイオマス量です。地球温暖化の危険が叫ばれながらも止めることのできないCO2の排出。緩和策としてマングローブ植林に注目が集まることは自然なことでした。例えば日本の平均的家庭が1年間に排出するCO2量3.6tを相殺するために、他の樹種なら400本の植樹が必要なところマングローブなら150本で済みます。その理由は地下部も地表部と同等の炭素固定力を持つためです。

 

フィリピンやベトナム、インドなど本来の植生域におけるマングローブ植林にかかる費用は1本100円程度、日本でも多くの企業がカーボンオフセット事業の一環としてマングローブ植林に取り組んでいます。

 


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