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森林の防災対策はどこまで進んでいるのか?

林業 | 2018年6月28日

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森林防災と聞くと「山を守る」というイメージがわきますが、実際にどのような事をするのかまでは想像できない人も多いことでしょう。

 

「防災」ですので、言葉の意味通りに受け取ると基本的には「災害から山を守る」事を指します。

 

では森林防災とは具体的にどのようなことをするのでしょうか?また森林防災対策はどこまで進んでいるのでしょうか?

 

 

■森林防災とは何か?

 

山の災害といえば地滑りや土砂災害が挙げられます。これらの災害から山を守るためには、まず健全な山を作る事を考えなくてはなりません。

 

日が降り注ぎ、適度に木が生い茂り、しっかりと根の張った健全な山は雨水を川に還元する水源涵養機能を持ちます。

水がしっかりしみこんでろ過する山は、山全体に根がしっかりと張っているため土砂災害が起こりにくい環境を生み出します。

 

またすくすくと育ち、呼吸する木々は、二酸化炭素を吸収するため健全な山が増えれば増えるほど地球温暖化の抑止にもなるのです。

 

このように森林防災とは地球の環境問題にも大きく影響する研究分野なのです。

 

 

■森林防災対策はどこまで進んでいるのか

 

森林防災対策はまだ新しい研究分野です。

森林を災害から守るためには、まずどうして災害が起きたかを検証することから始まります。

 

現在の土砂災害や山火事などは、森林が手入れされていない状況が原因となっています。森林防災対策をするには、まず健全な山づくりから始める必要があります。

森林防災はどこまで進んでいるのでしょうか。

森林防災の為には、まず以下のような取り組みから始まっています。

 

 

・山の手入れをする

 

土砂災害の原因は、伐り捨て間伐など山の手入れがきちんとされていない事にあります。

山の構造をしっかりとさせる木の根を丈夫にするには適切な間伐が有効です。

林内に日光を取り入れ下草を発育させて、土砂崩壊防止機能と表面浸食防止機能などを高めて、土砂の流出を食い止めます。

 

 

・針広混交林化や複層林を推進する

 

これまでの人工林の構成はスギやヒノキなどの針葉樹主体でしたが、近年ではナラやカシなどの広葉樹も混交して植樹することにより、

樹種によって違う根が複雑に張り巡らされ、山の表面部分を強化します。

 

また同じ針葉樹でも樹齢の違う木で構成された複層林も、土砂崩壊防止機能を高める効果があり、新たな植樹をする際に試みています。

 

 

・天然林の広葉樹林を保全する

 

人工林だけでなく天然林の自然の山林などの保全も森林の防災対策として有効です。

あらゆる樹種の広葉樹で構成されている天然林は多様性に優れ、環境への適応力にも期待できます。

伐採するよりは適度に手入れをしながら残しておいた方が、山全体の表面浸食防止機能の低下を防ぎ、土砂崩壊の予防にもなります。

 

 

森林の防災対策をするには従来の林業のあり方を見直す必要もあります。

 

林業従事者を増やし、高機能重機やドローンなどを使ったIT林業を駆使して、健全な山を作り直す覚悟で取り組む必要があります。

 

 

 

静岡大学農学部

森林防災工学研究室

www.agr.shizuoka.ac.jp/frs/bousai/index.html

 

 

森林防災研究領域

https://www.ffpri.affrc.go.jp/research/2forest/08disaster-prevention/index.html

 

 

防災の視点からの森林づくり

www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a17800/sanntisaigai/20100225001/apd1_8_2010020225152805.pdf

 


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