林業 | 2018年4月24日
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日本人の誰もが愛する樹木と言えば「桜」です。
春に心躍るピンクの花を咲かせ、潔く散って新緑の芽を伸ばす桜の木は、日本人の心のよりどころとなっています。
全国だけでなく世界的にも植林されている桜の木は、どのような意義をもって植えられているのでしょうか? 桜の育て方などと合わせてみてみましょう。
花見などで人々を喜ばすソメイヨシノは、人の手によって植林されたものです。
桜の木を植林する意義についてまとめてみました。
・町の活性化のための「名所」づくり
たくさんの桜の木が一斉に花を咲かせる時期になると、人々はこぞって花見に出かけます。
桜の木を植えた場所の景観がよくなるほか、花見時期にはたくさんの集客が見込めるため、桜の名所づくりは地域の活性化のためにも非常に意義のあることなのです。
例えば災害や事件、事故などで多くの人が犠牲となった場所などに鎮魂や慰霊の想いを込めて植樹する際も桜の木が選ばれる事があります。
このように地域の結束を深めるため、地域に人を呼び込むために桜の木は重要な役割を果たしています。
・桜の苗木を贈る海外との文化交流
世界的にも「sakura」は日本の象徴である樹木と認識されています。淡いピンクの花やいでたちが「和の心」を伝えるとして桜は海外でも人気が高く、植樹する際も喜ばれます。
そのため、自治体が友好都市や姉妹都市などへシンボルとして贈ることもあり、国際親善交流にも一役かっています。
一般的な桜である「ソメイヨシノ」を例にすると、植樹する時期は晩秋か早春までの間が適していると言われています。
晩秋~早春までのいつでもいいかというとそうではなく、真冬の厳寒期は避けてください。
春先は3月までが理想ですが、芽がうごきだす時期前までが植樹のタイミングなので、本格的に暖かくなる前にと認識すると良いでしょう。
ちなみに早咲きの河津桜などは、晩秋時期から厳寒期を避けた2月ぐらいまでが植樹のタイミングとなります。
桜はたっぷりの日差しを好む樹木です。建物の影になるような場所は常緑樹が多く光が差し込まないところへの植樹はお勧めしません。また肥沃で適度に湿度を保った水はけのよい土壌でよく育ちます。水はけの悪い砂礫地や低湿地などへの植樹は避けましょう。
また、桜は浅い場所に根を張るため、車や人の往来で踏み固められてしまうと生育不良を起こします。
枝が伸びるとつい剪定をしたくなりますが、剪定した後の萌芽力が脆弱なため、切らずに自然樹形にすることを勧めします。もちろん病気になった枝は適宜切り取ってください。
桜は植える土壌や根の張り方などに気を付ければ難しいことはない樹木です。
植樹の際は満開の桜の下で人々の笑顔を思い浮かべながら植えると桜も喜ぶかもしれません。
・桜の名所づくり
http://www.hananokai.or.jp/sakura/sakuramihonen-info/sakuramihonen-info1/
http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/csr/flower/index.html
・日本さくらの会 さくらの植樹事業
http://www.sakuranokai.or.jp/about/jigyo/
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