林業 | 2018年4月24日
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一面見渡す限りの砂の景色が続く砂漠は、高温による乾燥が要因で草木が育たない土地を指します。
地球環境に影響を及ぼす「砂漠化」は年々深刻化しており、世界規模での対策が急がれている事態です。
砂漠化に伴う乾燥地災害とはどのようなものでしょうか?
砂漠対策の一環である植林活動や緑化運動などと合わせてご説明します。
例えば、アフリカのサハラ砂漠や中国のタクラマカン砂漠など、世界には遥か昔から「砂漠地帯」として名が知れている砂漠があります。
今、これらの大規模な砂漠地帯を中心に世界規模で急速な砂漠化が進んでおり、現時点で砂漠化が危惧されている土地は地球上の1/4相当と言われ、もしすべてが砂漠化してしまえば地球上に砂漠の占める割合が現在の約3倍になると計算されています。
そんな砂漠化の原因を大まかに分けると「気候的要因」と「人為的要因」分類されます。
・気候的要因よる砂漠化
例えばアフリカのサハラ砂漠はその昔広大な緑地だったという報告がありますが、長い年月をかけ気候の変動と共に雨が降らない地域となり結果的に植物の育たない不毛な砂漠へと変貌してしまいました。他の地域でも、氷河期や大規模な干ばつなどにより気候が変動し、緑地が砂漠へと自然に変化していったとみられています。
このような自然の力による砂漠化は「気候的要因」での砂漠化と分類されます。
・人為的要因による砂漠化
人口増加にともない、人の住む場所を広げるため、そして食糧を確保するために森林を伐採して開墾し、放牧地や農耕地を増やしたり、住宅地を増やしたり道路を作ったり町を作るなど、森林を人の生活の為の場所へと転換することが原因でその周辺地域が砂漠化することを人為的要因による砂漠化と分類されます。
森を農地にした際、灌漑を行って作物へ水やりができるようにしますが、排水をきちんと行わないは灌漑によって塩分を大量に含んだ地下水が吸い上げられてしまい染み出た塩分によって土壌が荒廃してしまうのも砂漠化の原因の一つと考えられています。
また、放牧地や農耕地が広大になればなるほど、風で耕地が吹き飛ばされ侵食溝の被害が出る、木がなくなったことで作物が水を吸収しすぎて地下水が枯渇し、表土が乾いて砂漠化に拍車をかけるなど、土壌の荒廃がそのまま砂漠化へと繋がっています。
砂漠化してしまうとどのような影響があるのでしょうか?
まずは森林の中に住んでいた動物や、そこに生えていた固有種の植物などが住めなくなってしまうという生物多様性の損失が挙げられます。
また、農地や放牧地を拡大することにより一時的には生産性が上がったように見えますが、多くの有機物や酸素などを排出する森林が奪われたことにより、農地や放牧地、工業地を拡大しても自然に循環してくるものは何もなく、有機物のリターンがない状態で消費のみしてゆく事になるためグローバルな視点で見たときの生産の低下が危惧されています。
有機物を使い光合成をして酸素を送り出し、地球の温度を一定にする森の機能が丸ごと失われるのですから、森林の損失、砂漠化の影響はそのままダイレクトに地球温暖化へとつながることになるのです。
急速に広がる砂漠への対処として1996年12月に砂漠化対処条約が発行され、現在世界179か国が参加しています。
人の手で破壊してしまった森林を人の手で元に戻すべく、世界中のNGOや企業が森林を蘇生すべく植林活動を実施しています。
先進国である日本も例外ではなく、1998年に砂漠化対処条約に参加し、砂漠化が深刻なアフリカ地域の間伐の影響を緩和するための計画や戦略を策定しています。
その中で有効な手段である「植林活動」で木の苗を植えるほか、苗の育て方、植林指南、大豆や稲作の普及、穀物の備蓄支援など砂漠地帯の人がその場で生活が成り立つような支援や長い目で見た緑地化計画を実施すべくその地域に住む人たちと一緒に砂漠化対策をしています。
・地球温暖化教室 砂漠化
http://www.gwarming.com/link/link2/desert.html
・植林が砂漠化対策につながる理由
http://www.env.go.jp/nature/shinrin/sabaku/index_1_6.html
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