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セルロースナノファイバーが竹林被害を防ぐ

林業 | 2018年3月27日

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日本の風景の一つとして欠かせない、雅な竹林の風景。

 

ところが、これが木の在来種を脅かす、「竹害」につながる危険性があるのです。

 

いま日本中で発生している竹林被害を解消すべく、落ち込んだ竹材の需要をセルロースナノファイバーの開発で活用するという研究がすすめられています。

 

セルロースナノファイバーは、竹林被害を防げるのでしょうか?

 

 

■深刻な竹林被害とは?

 

昔から、日本人と竹林は、生活に密接した欠かせない存在でした。

 

春にはタケノコで旬の味わいを楽しみ、成長した竹からはザルやカゴ、竹ぼうき、水筒などの身の回りの欠かせない用品を生み出していました。

 

しかし、時代とともにこれらの日用品は竹に代わる新素材へと移り変わってゆき、今では嗜好品としての竹細工しか需要のないのが現状です。

 

そして竹材が必要でない今、放置された竹林が里山や人工林に対しての脅威の存在となっているのです。

 

伸び放題の竹の根は、在来種である広葉樹や人工林の針葉樹を侵食し、山を竹だらけにしてしまいます。

 

竹の根には涵養能力がないので、大雨や災害時の土砂災害の危険にさらされることになります。

 

これを防ぐためにも竹から樹木を守り、竹林整備をする必要があるのです。

 

 

■セルロースナノファイバーとは?

 

セルロースナノファイバーとは、木材由来で作られる繊維の事で、パルプ(木材繊維)を高度にナノ化したものです。

 

カーボン繊維よりも軽く強度があり、酵素ガスバリア特性やガラス並みの伸縮があることから、あらゆる分野で活用できる新素材として注目されている繊維です。

 

具体的にはスニーカーの底材としての活用が期待されたり、大人用おむつなどでもすでに実用していたりなど、消費者レベルでもその名を知るほどの存在となってきています。

 

 

■セルロースナノファイバーが日本の竹林被害を救う?

 

人工林の木材の活用を視野に入れたセルロースナノファイバーですが、実は竹材でのナノファイバー化を成功させた企業があります。

 

竹材のセルロースナノファイバーは、他の木材から取り出したセルロースナノファイバーよりも強度が高いこと判明しており、何社かの企業が合同し、セルロースナノファイバーと他の素材を合わせた新素材の開発に成功しています。

 

主に自動車産業などでの活用を試みていますが、市場に出回るようになれば竹材の需要が増えるので、竹林問題解消の糸口としての期待感が高まっています。

 

 

【参考】

 

四季報

https://shikiho.jp/tk/news/articles/0/59128/1

 


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