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林業について

林業における「緑の雇用」とは?

林業 | 2017年11月29日

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今、林業は慢性的な人手不足が全国規模で発生しています。その理由として業界最盛期時代に就業していた人材の高齢化と業界全体の縮小による賃金の低水準化などで若年層の林業就業者が確保できないことにあります。そんな林業を活性化させるために政府が打ち出した「緑の雇用」について説明いたします。

 

 

■緑の雇用とはどんな制度か?

 

「緑の雇用」とは林業界の慢性的に悩む山村地域や森林組合を救済すべく、特に若年層の新規就業者を確保・育成するために国が推奨している雇用制度です。

 

平成8年に「林業労働力の確保の促進に関する法律」を制定したのち、平成15年に「緑の雇用」と名前を変えました。その内容は林業就業者へ段階的に講習や研修を行い、様々な技能を身に着けられるような体系的なプログラムで着実にキャリアアップしていけるシステムとなっています。

 

単に林業の知識や技能だけでなく、現場監督責任者の研修を加えてゆくことになり、将来的に林業を担う人材を育てるための雇用制度となっています。

 

 

■緑の雇用とは何のために作られた制度なのか?

 

従来林業の仕事は初心者が飛び込んですぐに知識やスキルを習得できるような業界ではなく、ベテランについて長い時間をかけて技術を覚える職業でした。また、仕事の危険度が高い、賃金が安いなどの理由から若者にとって魅力の薄い業界でもあり、なかなか後継者が育たず、離職率が高いのも問題の一つでもありました。

 

緑の雇用システムを導入することにより、これまで林業とは無縁の生活を送ってきた人、林業を知らずに就職しようとしている人に対し、着実にキャリアを積める道筋を作ることになります。

つまり林業のプロを育成し、これからの林業を担う人材を開拓できる可能性が広がるのです。

 

そのため、緑の雇用と併せて「緑の青年就業準備給付金事業」と称し、これから林業大学などで研修を受ける人に助成金などの給付も実施しています。

 

 

■緑の雇用制度で雇用された人のキャリアパスは?

 

緑の雇用制度で雇用された人は「緑の研修生」として同じ地域の緑の研修生と共に集合研修を受けます。

 

まずは林業への適正があるかどうか試す3か月の「トライアル雇用」からスタートです。

トライアル雇用期間が済んだら3年間の「林業作業士」(フォレストワーカー)研修があります。

 

この3年間で伐木等の作業(チェーンソー作業)機械集材装置の運転、簡易架線集材装置の運転業務や、伐木等機械の運転業務など林業にかかわる基礎的な資格や安全講習を受講します。

 

林業へ就業して5年以上が経過した人は「現場管理責任者(フォレストリーダー)」研修を受けます。

ここでは作業班長候補者などで研修を積んで、現場を取りまとめるリーダーになる人が対象です。

フォレストリーダー研修では造林作業の作業指揮者や、はい作業主任者などの安全講習を受講し判断力や指導力の向上を目指します。

 

そして林業へ就業して10年以上が経過すると「統括現場管理責任者(フォレストマネージャー)」研修が待っています。現場だけでなく複数の班を取りまとめる等、現場全体の管理責任能力の取得、コミュニケーション能力の向上などを学びます。

 

このように緑の雇用では一人前の林業従事者を育成するために最短で10年の歳月をかけています。

緑の雇用の実施により、実際に林業従事者の数が増えている地域もあるのです。

 

 

*緑の雇用について参照

林野庁HP

http://www.rinya.maff.go.jp/j/routai/koyou/

 

助成金について参考

http://www.rinya.maff.go.jp/j/routai/koyou/03.html

 

*緑の雇用効果

https://www.shinrin-ringyou.com/ringyou/koureika.php


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