林業 | 2017年11月29日
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林業界で注目されている「スマート林業」。
最新のテクノロジーを駆使して業界を活性化させるとして全国的に導入が勧められています。
林業をIT化することによって林業の何が変わるのでしょうか?
スマート林業についてまとめてみました。
スマート林業とは、就業者が激減した林業において、少ない人材を「次世代の林業の担い手」として育成しIT技術を駆使して森林管理を「可視化」することにより、安全面でもコスト面でも多角的に効率のいい経営ができる取り組みをさします。
例えば、以前は日数を要した森林の現地調査などはドローンを用いて森林を空撮することで樹木の種類や育成状況、伐採状況などの情報を短時間で収集できる上に、すぐにデータ化も可能なのでコスト削減に役立てることができます。
このように最新のテクノロジーを駆使したスマート林業への取り組みは全国的に広がりを見せています。
なぜ今、全国的にスマート林業が急速に進められているのでしょうか?
その背景には林業の業界全体に深刻な影を落とす「人材不足」にあります。
戦後まもなく国土復興のために打ち出された「拡大造林政策」で植林した木が各地で収穫期を迎えているのに、現在の林業就業者は植林当時よりも落ち込み、伐採期に人材がいない、という状況が各地で発生しています。
縮小している業界ではコスト削減という問題も付きまといます。
従来のようにひたすら樹木を手塩にかけて育て、時期がきたら伐採して製材するだけのやり方では人材もコストもかかるばかりで業界の発展が見込めません。
最新技術を駆使したスマート林業ならば市場の需要が把握しやすい上に、林業に収益性をもたらすカリキュラムを受けた林業就業者の育成も可能となるため、全国の自治体が期待を寄せているのです。
林業をIT化することによりどのようなメリットがあるのでしょうか?
ドローンを使って森林管理をデータ化すると説明しましたが、ドローンと合わせてGISという地理情報システムを活用することにより、森林データの全国標準化とデータの蓄積を目的とした森林マネジメントシステムが可能と言われています。どの森林でどのような伐採率となるかが判明すれば、それに割りあてる人材も掲載することができるので、人員的なコスト削減にも役立ちます。
また、スマート林業を前提としたスクールやセミナーを実践することにより、即戦力になる人材も育成できるので「未来の林業の在り方」を考えた際にとてもメリットがあります。
スマート林業でIT化を進めるのは一筋縄ではいきませんが、従事者の意識レベルから変えることで林業の未来も明るくなることでしょう。
*GISについての参考
*スマート林業参照
https://news.infoseek.co.jp/article/mikata_35818
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