林業 | 2017年9月28日
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林業の作業工程の基本である地拵え→植栽→下刈り・枝打ち→間伐→主伐の作業を追いながら従来の作業と高性能林業機械を使った作業の比較をしてみましょう。
・従来の機械を使った方法
主伐で木を伐った後の山に再び苗を植える為に「地拵え」を行います。地拵えは植栽する場所に生えている雑草や雑木をナタ、のこぎりで除去し、その雑草雑木を集めて畝を作ります。植栽までは基本的に手作業が多く、手間もかかる仕事です。
除伐は育成から10年~20年経過した木の中で、曲がった木や発育不良の木を伐って取り除くことですが、チェーンソーなどで除去するのが一般的です。
また伸びすぎた枝を落として日の光が届くようにする枝打ちも、木に登って小型のチェーンソーやナタなどで落とします。
その後25年以上経過した木を間引く作業で、こちらもチェーンソーで伐り倒します。運搬には林道に対応できるフォワーダが多く利用されているようです。
主伐の際もチェーンソーが主流で、伐り倒してから枝を落とし、運搬してから集積場で玉切りをして製材場へ出荷されます。
このように従来のやり方は機械を使ってはいても基本的に人力であることが分かります。
・高性能林業機械を使う方法
高性能林業機械を導入した場合の作業工程は地拵えと下刈から効果を発揮します。
導入できる山はまだ限られますが、油圧ショベルに刈刃と土を攪拌できるアタッチメントがついた重機で低木を粉砕して処理したり、下草を除去することができます。
粉砕した低木はそのまま自然に帰すことができるので山にとってもメリットがあります。
除伐は発育途中の細い木を伐るので、重機ではなくチェーンソーを使うのは従来のやり方同じです。ただし枝打ちの場合は近年遠隔操作で木に登って枝を打つ「全自動枝打ち機械」の開発が進み、一部で導入が進んでいます。
間伐は従来の間引く木を選んでから木を伐る「普通主伐」から高性能林業機械を導入して列状に木を間引く「列状間伐」に切り替えている山が増えています。
列状間伐ではフェラーバンチャやスイングヤーダ、ハーベスタなどが大活躍しますが、これらの高性能林業重機は主伐でも同様に活躍できます。
従来の機械を使う場合と、高性能林業機械を使う場合の作業効率やコストはどう違うのでしょうか?
従来の機械を使う作業は昔に比べると機械化こそしていますが、手元で使う道具が進化しただけで基本的には「人力」での作業となります。
後継者不足で林業従事者が高齢化している上に、国内での木材の需要が昔よりも少ない現代において、従来のやり方では生産性は期待できません。
高性能林業機械の導入が可能な地域ならば、林業従事者のキャリアが浅くても手順通りに機械を動かせば作業ができ、作業工程も短縮できる為に生産性の向上が期待できます。
そのため導入が可能であれば高性能林業機械を取り入れることをおすすめします。
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