林業 | 2017年6月23日
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間伐の為に伐採された木は「間伐材」という名の木材に加工されます。
間伐材は主伐された木材と違い、加工された形で身の回りの意外なものに使用されているのをご存じでしょうか?
実はこんなところで活躍している間伐材の用途や利用方法などについてまとめてみました。
以前は工事現場の足場などで利用されていた間伐材ですが、時代とともに需要がなくなり各地で間伐材の利用方法についての見直しが行われるようになりました。
現在では木の形のまま利用されたもの、紙として加工したものなどあらゆる間伐材商品が考え出されました。
・集成材
集成材は間伐材の新しい使い道として注目されている木材です。
小さな木材を接着剤で組み合わせて作る集成材は、ハウスメーカーなどで使用されます。
木材同士を組み合わせて生まれる模様をフローリングなどに利用すると温かみがあるなど評判です。
強度もあり価格もリーズナブルなので、これからも需要は高まりそうです。
・木質バイオマス燃料
木質バイオマスエネルギーとは主伐時に出た葉や枝などの木片、間伐材などを用いて作る木を利用した燃料のことです。
「木材に由来する再生可能な資源」と定義され、ペレット型に加工されてボイラーの燃料となる場合や、発電燃料の一部として利用されています。
・生活用品
コンビニエンスストアやファミリーレストランでは割りばしに間伐材を導入している企業が増えてきています。
間伐材と言えば割りばしのイメージがありますが、ドリップ式コーヒーの紙コップ、紙袋などにも利用されています。
この他にも、扇子やうちわ、木製のお皿、トレーなどにも幅広く使用されているようです。
・オフィス用紙製品
間伐材を紙パルプの原料の一部に使用し、封筒、はがき、名刺などに利用している企業もあります。
特定調達品目の基準をクリアしている商品なら「グリーン購入法」で購入できるので、企業的にエコに協力することにもなるので企業側が導入しやすい仕組みとなっています。
コピー用紙やカラー用紙などにも間伐材が利用されているケースもあります。
・下駄
下駄は日本より古来かある履物ですが、近年では間伐材を使って下駄を作る動きが全国に広まっています。
「自分で下駄を作って履こう」というワークショップを展開しているところもあり、下駄の普及にも一役買っています。
・カートカン
缶飲料の缶をアルミやスチールではなく間伐材を利用した紙で作った缶をカートカンと言います。
無菌充填包装ができるので、飲料の味や香りを損なうことなく、ホットでも使用できる優れものです。
スープやココアなど粘度のある飲料にも対応でき、使用後は紙パック同様にリサイクルできます。
間伐材マークとは間伐や間伐材利用の重要性をPRし、間伐材を用いた製品に表示することで、間伐推進の普及啓発や間伐材の利用促進として消費者に認識してもらえるよう全国森林組合連合会が作成したマークのことです。
「間伐はみどりを育てる深呼吸」の標語も記載され、ひと目で間伐に関心を持ってもらえるようなシンプルなデザインとなっています。
全国森林組合連合会より間伐材製品として認定された商品につけることができます。
全国森林組合連合会 間伐材マーク事務局
http://www.zenmori.org/kanbatsu/mark/
もしかすると自分の知らなかったところに間伐材を使った商品があるかもしれません。
間伐材マークがあるかをチェックしてみてはいかがでしょうか。
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