林業 | 2017年5月26日
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林業の作業の中には「伐」のつく言葉が多く存在します。
今回は、その中でもよく使用される「間伐」と「伐採」について、どのようなものなのかみていきましょう。
間伐(かんばつ)とは成長途中の木を間引く作業を指します。
主に15年~30年前後の木を伐り抜くことにより、木と木の間に適度な空間を作り、お互いの木がスクスクと育つ環境を整えます。
間伐をしないと太陽光が地面に十分届かなくなり二酸化炭素の吸収が低下し、下草も生えない、やせた山になってしまいます。
環境の悪い山は水はけが悪く、雨が降ると地すべりや土砂災害などが起きやすくなる危険性もあります。
一方で間伐を行い、きちんと手入れが整った山は、山肌に根がしっかりと張るため、水はけもよく水源涵養の機能も保たれるため、間伐は適宜実施されることが望ましいとされています。
伐採とは作業工程の一つではなく単純に「木をきる」という意味で使用されています。
林業において「木をきる」工程には以下のものがあります。
・除伐
育たない幼木や成長見込みのない若木を伐り除ける作業
・間伐
森林の間隔を作り主伐する木の成長を促すために木を間引くこと
・主伐
木材となるために成長した木を伐って収穫すること
・択伐
主伐期を迎えた木を選抜してから伐ること
・全伐
主伐期を迎えた木を全区画伐ること
これらの作業をする際に「間伐のために伐採する」「主伐のために伐採する」などという様に、「伐採」という単語を使用するので作業の説明や資料など、あらゆる場面で目にすることの多い言葉だと思われます。
「間伐」と「伐採」は意味と使い方が大きく違います。
「間伐」は作業工程の一つとして使用し「伐採」は作業工程全般で「木をきる」という意味で使用します。
どちらも「伐」の字は入っていますが、同義で使うことはありません。
「間伐」と比べて「伐採」の方があらゆるところで使用されているので、前後の単語と合わせてどんな作業で伐採を実施するのか判断する必要があるといえます。
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