林業 | 2017年3月27日
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苗木が若木に成長するまでの間、苗木が雑草や雑木に埋もれないように年に一回刈払う作業を「下刈り」といいます。
ここでは下刈りの種類や方法、下刈りをするための道具などをご紹介しましょう。
下刈りには「全刈り」「筋刈り」「坪刈り」と種類が分かれます。
「全刈り」は文字通り、苗木を植えた場所の雑草を全部刈り取る作業を指します。
「筋刈り」は植えた木の列に沿って帯状に切ることで「坪刈り」は植栽した苗木の周辺1m四方範囲を円形または方形に刈ることを指します。
この中で一番多くの場所で採用されている刈り方は「全刈り」ですが、冷たい寒風や、刈り取った後に鹿を招き入れ手やすくするという観点から、筋刈りや坪刈りへと移行するところもあるようです。
下刈りを実施する場合は、刈り払い機を使う場合でも造林鎌を使用する場合でも刃物を扱うことに変わりはありませんので、周囲の安全をよく確認することからはじめます。
下刈りを実施しているときでも、他の人がどこで作業をしているのか注意を払う必要があります。
苗木はもちろん、近隣の造林木も傷つけないことを大前提とし、斜面に対して水平方向へ往復移動しながら斜面下方から上方に向かって刈り進みます。
下刈り作業は雑草が最も繁茂しやすい真夏に実施されますので、こまめな水分補給や適度な休憩を挟むなど熱中症対策も必要となります。
下刈りに使用する道具は、手作業の場合は「造林鎌」機械を使う場合は「刈払い機」を使って実施します。
・造林鎌
造林鎌とは柄の長い林業に特化した鎌です。
鎌には左右に払うタイプと引いて刈るタイプに分かれますが、造林鎌は二つの長所を合わせたつくりになっており、刃の先部分を払い鎌、曲がっている部分から柄の方の部分を引き鎌として使用することが可能です。
どんな雑草や雑木でも、払って切ってと臨機応変に対応できます。
・刈払い機
刈払い機は長い柄の先の回転鋸を使って雑草を刈り取る機械です。
原動機、シャフト、回転鋸という単純な構成で、シャフトには操作用のハンドルがついています。
ハンドルがUの字になっているU字ハンドルタイプと、ハンドルが輪になっているループハンドルタイプ、原動機がシャフトについているのと、背中で背負うタイプになっているものなど種類豊富です。
刈払い機には危険が付きまとうため、刈払い機操者は取り扱い作業者の資格が必要となります。
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