林業 | 2017年3月1日
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良質な材の生産を目的として余分な枝を除去する「枝打ち」作業。
林業においての枝打ち作業はどのような道具を使用して行うのでしょうか?
木登りをする際の装備なども合わせてご紹介します。
枝打ちは「枝を切断する」作業なので主に刃物を使用して行います。
・斧(オノ)
斧は枝打ちする予定の枝を上から叩いて切断する道具です。刃が厚く刃渡りが短い形状が特徴で、手を上下に動かし叩いて枝を切断します。
慣れていないと扱いが難しく、熟練のベテランでも長時間作業を続けると手元が狂う場合がありますが、太い枝を切断するときに必要な刃物です。
・鉈(ナタ)
鉈は斧同様、枝打ちする予定の枝を上から叩いて切断する道具です。
刃が薄く刃渡りが長い形状が特徴で、刀身の重さと刃の鋭さを利用して枝を切断します。
地域によって形に差があり、刃物の形状によってさまざまなタイプの枝に使い分けされます。
・鋸(ノコ)
斧や鉈と違い、前後に「引く」動作で枝を切断するのがノコギリです。
切断位置が正確で幹に傷をつけにくい点から初心者でも扱いやすいのが特徴です。
太い枝から細い枝までマルチに対応できるのも作業者にとって強みとなります。
・接続式柄の鎌・鋸
柄を接続する事により長短を調整して使用する鎌や鋸の事です。
幹を傷つけずに目的の枝を素早く切断する事が可能です。
・枝打ち用チェーンソー
枝打ち用に作られたミニサイズのチェーンソーです。
電動式なのでどんな枝でも切断しやすいメリットはありますが、使用範囲が限られており、正面から見て幹の左右の枝にしか適用されません。
自分の位置から見て上や下、腕を伸ばすような場所の作業、片手作業となる場所などでは使用が禁止されています。
とくに片手作業による事故が多いので取り扱いには注意が必要です。
また地域によっては枝打ちチェーンソーの使用を禁止されている場合があります。
高所での枝打ち作業をするためには木に登らなければなりません。
木登りをするときの装備をご紹介いたします。
・安全ベルト・ハーネス・ワイヤー
枝打ちをするために体を幹に固定する際に使用します。
安全ベルトには、ベルトと一体化するためのハーネスと、木と体を固定するためにワイヤーを一緒に装備する事が推奨されています。
安全ベルトには腰部分に装着するタイプと、上半身に装着するボディタイプがあります。
・ヘルメット
頭部を守るためには必須のアイテムです。
・昇柱器
足に装着する爪で、幹に爪が食い込むために自然な体勢で木登りをする事が可能です。
・ハシゴ
2m以上の高さで枝打ちをする場合にはハシゴを利用します。
林業で木登りをする際に使用されるハシゴは「一本梯子」と言い、一本の棒に足を置くための足場がたくさんついているハシゴが利用されます。
一本梯子は脚立や普通のハシゴのように木に立てかけるのではなく、木と垂直になるように設置し、木とハシゴをロープで固定して使用します。
枝打ちをする際の装備は気候や山のタイプ育成している樹種によって差がありますが、枝打ちは高所での作業となるため、安全第一を基本に装備する事が推奨されているようです。
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