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林業について

主伐と間伐の違い

林業 | 2017年1月19日

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林業では木材のための収穫を目的とした「主伐」と、間引きを目的とした「間伐」があります。
主伐と間伐にはどのような違いがあるのでしょうか?

 

 

■主伐とは

 

「主伐」とは木を収穫し、木材としての利用を目的とした伐採のことを指します。

 

主伐には一定区間にある木をすべて伐採する「皆伐」のほかに、部分的に伐採してその跡地に苗木を植え、樹木の世代交代を図りながら収穫する方法などがあります。

 

切った木を良い木材にするためにも、主伐は空気が乾燥した冬場に行うのが一般的といえるでしょう。

 

夏は樹木の成長期で、木にたっぷりと水分が含まれているため、木材としての質が劣ってしまいますが、冬は樹木が休眠期に入り水分の吸収が少なくなることから、冬場に主伐をすると乾燥した良い木材を収穫することができます。

 

主伐を行った後の山には地拵えを行い、春に再び新しい苗を受け入れる土壌を作ります。

 

 

■間伐とは

 

間伐とは樹木の一部を伐採し、森林の本数密度を調整する作業を指します。

 

間伐を行うと、森林の本数密度が緩和され土壌に日光が十分届くので、木はのびのびと成長し、根が丈夫でまっすぐな樹木をはぐくむことができます。

 

また間伐を行うことにより下草の成長が促され、台風や大雨が発生した時などは表層土壌の流出が防がれるので災害防止にも役立ちます。

 

また森林の水源涵養機能が維持されるので雨水が浄化され、おいしい水を生み出すサイクルが生まれます。

 

間伐を行わないと、これらの森林リサイクル循環がうまくいかずに山は荒れ果て、災害などが発生しやすくなってしまいます。このように間伐は環境保全の観点からも必要不可欠な作業の一つなのです。

 

 

■主伐と間伐の違いとは

 

主伐と間伐は一言でいうと「木を切る目的」が違います。

 

簡単に説明すると主伐は「木を収穫するため」で間伐は「木を間引いて環境保全をするため」に行います。

 

木を切る樹齢にも違いがあり、主伐はスギやヒノキが40年~50年、間伐は20年~30年前後で行います。

 

主伐については近年ではあえて収穫時期を延長し、60年~80年、100年以上待ってから収穫するケースもありますが、「木材」となる最終目的は変わりません。

 

間伐の場合も木を切った後は「間伐材」といって工事現場の足場として利用したり、良質な割りばし材として使われていますが、需要がそれほど多くないため、間伐した木をそのまま放置して結果的に荒れた山となってしまうことが問題となっています。

 

 

山が荒れると残された樹木も健全に育つ可能性が少なくなってしまうので、主伐した木が立派な木材となるためには間伐材の活用も含めた森林の環境保全が重要といえるでしょう。


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