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【林業】間引きと間伐(かんばつ)の違いと間伐材について

林業 | 2017年1月6日

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杉やヒノキなどを育成する人工林では、定期的に木を間引く「間伐」が必要となります。
「間伐」は「間引き」とは違うのでしょうか?
間伐と間引きの違いや、間伐の必要性などについてご説明します。

 

 

■間引きと間伐の違いとは?

 

人工林では一定面積内に非常に多くの苗木を植え、木の成長に合わせてその都度適正な本数を保つように調整しています。

 

育ちの悪い木や枯れかかった木、育成に邪魔になる広葉樹などを切って間引くことを「間伐(かんばつ)」といいます。

 

一般的には「間引き」という言葉のほうがなじみがありますが、林業では間引きと間伐は同じ意味の言葉となります。

 

間伐は成長によって混みあった森林に空間を作りより多くの光を取り込むために行います。
こうすることにより木は健全にまっすぐに育ち、木材に適した木となるのです。

 

 

■間伐のタイミングと必要性

 

間伐は植林してから10年~20年ほど成長した段階で行います。

 

それ以前にも成長を阻害するつる植物や下草などを排除する「下刈り」という作業や、木をまっすぐにするための「枝打ち」という作業、灌木や曲がってしまった植栽木、成長が思わしくない植栽木を除去する「除伐」などの作業を行い、成長段階に合わせて適正な森林の状態を調整しています。

 

ある程度木も育ち、森林全体が混みあってきたころから「間伐」という間引き作業を行うことにより、一本一本の樹木が適度な間隔を保ち、太陽光が木の根本や地面まで十分届く環境を作ることが可能です。

 

間伐を行わないと木々が混みあった状態のままなので木の成長が悪く、二酸化炭素の吸収が悪くなります。

 

また太陽光が差し込まないので土地が痩せ、下草も生えないので根を張ることができません。

 

太くまっすぐ育つはずの木がヒョロヒョロと細い木になり商品価値が下がるばかりか、風雪被害を受けやすくなるため、台風などで土砂災害などを引き起こす要因にもなります。

 

森林での光合成や土砂災害予防や森林の公益的機能のためにも間伐は必要不可欠な作業といえるでしょう。

 

 

■間伐材ってどんなもの

 

間伐材とは間伐してできた木材を指します。

 

間伐材のうち小径木(末口14cm以下)は杭などの土木用材として利用されますが、中目材(末口16㎝~22㎝)は効果的な活用方法がなく、以前は建築現場などの足場などに利用されていましたが、他の素材にとって代わってしまったため、あまり需要がありません。

 

しかし木の種類によっては大断面修正用ラミナや内装材などで利用される場合があります。

 

また昔ほど需要がないのと、山から搬出する費用が高くつくため間伐した後は放置される「切り捨て間伐」となっている状況がほとんどといわれています。

 

しかし、間伐材を利用した割りばしが見直されており、大手コンビニエンスストアやファミリーレストランなどでは間伐材を利用した割りばしが積極的に採用され、はし袋などで林業の現状や森林資源の有効活用を訴えています。

 

 

このように間伐材の利用にはまだまだ課題が残りますが、林業という業界を飛び出してあらゆる業界で間伐材の有効利用を見直そうという動きが出ています。


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