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林業について

林業で低コスト化する方法とは

林業 | 2017年1月6日

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「経費削減」や「低コスト化」は各企業どのような業種でも頭を悩ませているものですが、
一次産業である林業も「低コスト化」は例外ではありません。
林業で低コスト化する方法をまとめてみました。

 

 

■低コスト化の必要性

 

林業は生産に時間のかかる産業です。
一本の木が出荷で切るようになるまで生育するのに50年以上かかります。

 

現在伐採の時期を迎えている木は昭和30年~40年ぐらいに植栽されたものですが、その当時と比べると木材の需要は輸入材に押されて激減し、木を守るための林業のなり手も少ないのが現状といわれています。

 

そんな中でも木はスクスクと育ち、50年前に植えられた木の造成や保育を続けるとコストがかかってしまいます。

 

林業の先を見据えた場合、木を売る以外でも木にかかるコストを下げて無駄な出費を抑える必要があります。
このため現在の林業では低コスト化によるあらゆる方法が実施されています。

 

 

■低コスト化を実現するにはどうしたらよいか

 

林業の低コスト化を実現するにはどうしたらよいでしょうか?
実際に行われている低コスト化対策について見てみましょう。

 

 

・路網や作業道の整備による低コスト化

 

林業における路網は人間に例えると血管と同じくらい、それぞれの道に重要な役割があります。

 

林業の路網は、森林から作業所まで木を運ぶ林業専用道道と、作業所から山村地域を結ぶ林道、森林施業のための機械走行を想定して作られている森林作業同分類されます。

 

ただ道があればいいというわけではなく、短い距離で安全に木を運べるかという機能性や、森林重機を運ぶので安全性に関しても重視しないとなりません。

 

もちろん、切った木を効率よく集材するかもポイントで集材と運搬併せた路網の整備が必要といるでしょう。

 

 

・高性能林業機械を利用した地拵えによる低コスト化

 

林業の低コスト化で近年積極的に取り組まれているのが高性能林業機械「グラップルレーキ」を利用した地拵えです。

 

グラップルレーキとは木材をつかんで伐出作業をする機械で林業での必須アイテムです。

 

従来の地拵えはブルドーザーなどで平坦にするだけでしたが、グラップルレーキのアタッチメントを重機に着けて使用することで、伐採した跡地で地面に散乱する枯れ木、枝などの障害物を片付ける施業「地拵え」ができ、低コスト化につながり業界で注目を集めています。

 

ブルドーザーよりも有機土壌を残しながら笹などを剥ぐことができるため、次に植栽する苗木の成長によい影響を与えるなどメリットの多い方法なので実施している森林も多いようです。

 

 

・育林の低コスト化に向いているコンテナ苗とは?

 

伐採をした後地拵えをして再び植栽をすることを再造林といいますが、近年再造林をするにあたり「コンテナ苗」を使用することが再造林コストを抑えられるとされています。

 

コンテナ苗はプラスチック製の容器で育成された苗のことで、従来の苗畑で育成された苗と比較すると根の部分と培地が一体化し型崩れしにくい円柱状の根鉢を形成しているのが特徴です。

 

コンテナ苗の場合だと生産期間が短縮される他、苗枯死の減少が減少し、植栽する時間が早いというメリットもあります。

 

一方で苗単価が高いというデメリットもありますが、長い目で見ると無駄を省ける点からコンテナ苗を導入する森林が増えています。

 

 

・シカの食害対策による低コスト化

 

シカによる食害は北から南まで日本中の林業関係者を悩ませている被害の一つです。

 

シカは植栽したばかりの木を食べてしまうばかりか、伐採前のヒノキの樹皮などもキレイに剥いで食べてしまいます。

 

季節によっては群れを作って活動するため、森林を丸坊主にしてしまう勢いで食害するため、食害にあった森林は公益的機能を失ってしまいます。

 

森林を一から作り直すには膨大な費用がかかってしまうため食害を受けないための対策が必要です。

 

シカの食害対策は頭数抑制の捕獲、広域柵の設置、幹へのテープ巻き、忌避剤の散布などの方法があり、食害の被害度に応じて対策することがベストとされています。

 

シカ以外にもクマ、カモシカなどの被害があった場合にも、それぞれの動物にあった対策を行います。

 

 

上記で紹介した以外でも下刈りを省略する方法や、植栽本数を減らす方法、木の管理方法を変える方法などあらゆる方法や手段を講じて低コスト化が試みられています。

 

路網の整備一つとっても、斜面の緩い山の地域や急斜面の地域、冬は雪に閉ざされる地域、温暖な地域など地域の気候や環境によって対策の方法が変わってきますので、低コスト化は一本化できないものの、どの業者も積極的に林業の低コスト化に取り組んでいます。


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