林業 | 2018年3月27日
このテーマへの質問・相談を受け付けております
お気軽にお問い合わせください
林業において、伐採後の集材作業は重要な作業の一つでありながら、人の手だけで実施するには大変骨の折れる作業です。
そこで高性能林業機械としてフォワーダを導入することにより、集材作業を効率的に実施することが可能です。
林業におけるフォワーダの役割と、その効率化についてご説明いたします。
フォワーダとは、積載式の集材作業車の事です。荷台の大きさによっては、短幹材から長材まで積み込むことが可能で、不整地や軟弱地などトラックが入り込めないところでも、接地面の広いゴムクローラと安定した重心で高い走行性能を示します。
荷物を運ぶ機械ということで、英語の「荷物を運ぶ(forward)」が名前の由来となっています。
急傾斜地などでは、まだスイングヤーダなどが主流ですが、斜面の緩い林道や作業路上などで導入するには便利な機械です。
林業で使用する際は、グラップルクレーンをフォワーダにつけて、土場に集まった木材を荷台にならべてそのまま運搬します。
速度は速くありませんが、トラックの入り込めない狭い林道で使用できる重機として、日本中の森林で導入が進められています。
フォワーダ導入前は、どのように集材していたのでしょうか。
機械が全くない時代は、馬やソリなどに玉切りをした木材を乗せて運搬していましたが、昭和50年代より、林業に重機を導入する動きがみられ、林内作業者、簡易架線、自走式搬器等の間伐材搬出用機械が導入され、昭和60年代にはプロセッサ、ハーベスタ、フォワーダなどの現在にも続く、いわゆる「高性能林業機械」の導入が始まっています。
架線集材よりも車両集材が効率のいい場所では、早い段階からフォワーダを使用しての集積作業が実施されていたようです。
昭和の頃から集材作業で使用されていたフォワーダですが、より効率的に作業を実施するために各自治体で様々な試みが実施されています。
例えば従来のクローラ式フォワーダからより悪路に強いホイール式フォワーダを導入し、作業にかかる人数コストを低くし、フォワーダを複数台所持することで、集材・運搬・巻立までを少人数で行うなどの工夫で作業効率をアップさせています。
便利な重機を作業しやすく、いかに効率よく使用するか各自治体が試みるだけでなく、情報をシェアすることにより、林業全体で作業効率の底上げになると期待が膨らみます。
【参考】
フォワーダについて
・イワフジ
http://www.iwafuji.co.jp/useful/high_forwarder.html
・集材作業の基本技術
http://www.nw-mori.or.jp/ringyou/guide6-4.php
・ホイール式フォワーダ
http://ri-nc.co.jp/forest-machine/entities/img/nanyo_torikumi.pdf
このテーマへの質問・相談を受け付けております
お気軽にお問い合わせください